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水彩画の技法は水墨の上達の妨げになりますか? [ART CLASS(絵画教室)]

水彩画の技法は水墨の上達の妨げになりますか?

近年水彩画は人気があるようで、本屋では最も多く並んでいる絵画技法書です。
といってもそれがうまくいかず水墨画教室に来ている方も見かけます。

さて、「水彩画の技法は水墨の上達の妨げになりますか?」という疑問について。

確かに水墨画教室ではこのような話がいままで何度も聞いております。水墨画教室の先生にもよりますが、もし受講生が自慢げに水彩画のことを言うと、先生にも言われて悩んだりするかもしれません。私は大学時代は油絵、水彩、水墨、書道などすべて必修科目でしたので、とくに気に障ったりすることなく、むしろ面白く見ています。

結果から言うことになるかもしれませんが、水彩画と水墨画においては、基本的なものの捉え方などは、日本人が描いている範囲ではどちらも大差はないように感じます。これは、中国人のそれと比べていっています。色彩を除けば両者の境は水墨画の方は特に感じられない。これは決して悪いことではありません。

伝統水墨画(南画など)、特に中国の作品を見ると運筆の違いが特徴的になり、書画同一の考えから来ているでしょう。

そもそも、水墨画においては色を塗るなどという表現よりも、書く(描くではなく)という感覚に近いからです。これは、筆の持ち方にも影響してくるでしょう。四君子など花鳥画を書くとき運筆は目立っています。その理由は、「書画」というのは「線」を主体に、それの強弱で描くのには筆を立てに持った方がやりやすいです。
といっても、実際山水画になると、水墨画でも側筆といって筆を寝かして描く方法もあり、むしろ今後多くなる傾向です。筆の持ち方自体は、水墨画の持ち方の方が、繊細なコントロールが可能です。これは、文字で説明するよりも、水墨画教室に通うなら先生の描き方を見て確認しやすいですね。

私は排斥ではなく、むしろこれを水彩画にも応用出来ると考えております。
水墨画を水彩画に応用出来る事は多くあるからです。

ただ同時に習うと収拾がつないと思います。場合によって本人が混乱するではないかと思います。
もっともひどい場合、中途半端に終わります。実際いままでそういう方に会いました。
そういう受講生は感性が豊かな方が多く、時々自分の描こうとする方向を阻害するのです。
本人はなかなか気付かないようです。

まるで山を登るとき、下から上を見上げても全部見えないが、山頂近くに行けば行くほど上から見るとすべて見えてきます。

一度、水彩画の事をきれいに忘れて、水墨画だけを描いてみることも良いと思います。
むしろ必要かもしれません。理由はいままで述べてきたほかに、学習期間の場合どれがいいか悪か判断がつかないからです。

大学の授業もそうですが、日本人は疑問に思っても聞かない。「分からない人は?」みな黙っています。一人質問したら爆弾のように炸裂。これは同じ東洋でも日本と中国はずいぶん違いますね。

水墨画教室に通うなら、思い切って先生に尋ねるべきです。あとから聞こうとするとどんどん疑問が溜まってしまい、ますます聞き辛くなります。
授業料を払っているので、水墨画教室という機会を大切にしましょう。

私が絵を習った当初、先生が習作をじっと見て、突然筆を以て自分の悪い箇所やヘンなクセを直してくれる。いつも黙っています。先生がその後創作の手本を描きました。どんどん調子に乗ってきたら、こちらから思った疑問を聞くと喜んで説明してくれます。これは弟子にとっては何よりも貴重な機会でしょう。言うまでもなく、独学では考えられないほど進歩のはやさです。
独学すると語る相手やコミュニケーション相手はなくたいへん辛い作業だと思います。

限ったジャンルしか興味がない人(先生、生徒含む)もいます。人間は関係に左右されやすいので水墨画教室の先生はそうであれば、その弟子の考え方にも影響を与え、広い視野を持つことは如何に重要かわかります。

上達して自分のものになってくれば、水彩にしても水墨にしても、どちらも大きな違いはないと思います。技法や道具の使い方が違うだけでそれらを描くものに合わせて上手く使いこなすのは人間ですから。

現代芸術はお互いの領域を参考にして発展していきます。よって水墨も、水彩も、表現技法の一つとして捉えた方が良いです。ですから、それらの基本を学ぶ上では、片方の事は忘れてしまった方が良いでしょう。そして、それらの基本を得た所で、それらを同時に使う事ができれば表現は広がります。
そして再び、水彩画を描いた時に、新しい発見があると思います。

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